あらかじめ決められた恋人たちへ
New Album

「 . . . . . . 」

2019.11.6. RELEASE

DDCZ-2243 ¥2,800(税別) KI-NO Sound Records

-流-
1.count
2.ヒズミ

-ケ-
3.降っている
4.ハレ

-路-
5.外
6.neon
7.線

-未-
8.日



先行配信シングル

「 count 」

apple

シネマティックな音像を響かせる「あら恋」、約3年半ぶりのオリジナル・アルバムが登場。
感情が言葉へと移り変わるまでの「沈黙」を肯定的に表現した、インスト・バンドならではのメッセージがここに。

 前作『after dance/before sunrise』以来、約3年半ぶりにリリースされるオリジナル・アルバム。歌ものなし、ゲストなしで構成されたパーフェクティブ(=完全な)・インスト・アルバムで、タイトルは「沈黙」や「無音」を意味する『……』(リーダーと読む)と名付けられた。シネマティックな音像、ダブを基調とする多彩なビート、そして鍵盤ハーモニカを主体としたメロウな旋律……デビュー作『釘』から池永正二=あら恋が追求してきた要素を、現メンバー7名で改めて構築。さらに、60年代~70年代のプログレッシブでサイケデリックなテイストも加わっているのが本作の特徴である。

 アルバムは、起承転結を意識した4部構成全8曲。“あら恋”のニュー・フェーズと言える先行シングル「count」のほか、重厚感のある「ヒズミ」、美しさの中に終末感が漂う「降っている」、オルタナ魂が炸裂したキャッチーな轟音ギター・ロック「ハレ」、変則的かつ現代的なビート・メイクの「neon」など、それぞれが旧来からの魅力と新たなエッセンスが融合を遂げた内容となっている。また、そうした幅のある音像を具現化するバンドとしての一体感、完成度も大きな聴きどころ。本作からストリーミング・サービスでの配信が解禁されるが、その中で敢えてコンセプチュアルな要素を高めた本作は、どのような聴き方でも問題なく楽しめる強度を有した作品だ。

 


: comment :

 この3年半の間に世界はどうやら本格的に良くない方向へ、「なんとかなるでしょ」が「なんともならなく」なり、違った意見を笑いあえる余裕もなく、なんだか窮屈な世の中になってきた。これはそんな社会に対しての音楽、というわけでもなく……の「……」(3点リーダ)の部分、言葉が詰まり、次の言葉が生まれるまでの揺れている部分にこそ表現したい音楽があるのではないか。伝えたい事としてまとまらない、一言でまとめてしまうと嘘になってしまいそうな、言葉以前の感情を、言葉を持たぬインストバンドならではの音楽で今に焼き付けた4部構成60分のアルバムです。

 音楽はアルバムがあまり聴かれなくなり単曲が主流になってきた。けど、小説も映画も、短編より長編に作家性が有り重要視される傾向にある。だったら、60分かけてしっかり聴けるような、物語があり作家性の強い作品を作りたいと思った。あら恋にしかできない、あら恋らしい作品。でも、それがなんなのか分からない……分からないなら作り始めるしかない(分かってそれを目指して作り上げる類のものでもない)。鳴らしては要らないものを無くし、録音して足し、増幅し、また失くす。興味のないものを足し思いの外ハマったり、曲の芯とまで思っていた絶対的に必要な音が最終的にいらなかったり。メンバーと話して発見があり、録音して広がり、方向性がグッと変わったり。感覚が以前と比べ随分変わった事に気付く。多幸感の要素が減った。今の世の中には似合わない。危機感と安心感、希望と不信、等……いろんなものの間を行き来しながら音を紡ぐ。つまりは日々のこと。日々の「……」を音楽に焼き付けていく。結果、今の時代のあら恋らしい新しい作品になりました。
 是非「……」聴いて下さい。最高のものができました。あら恋、ニューフェーズです。

池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)

 

: Live :

「……」Dubbing XI

あらかじめ決められた恋人たちへワンマンライブ
2020.1.10.(Fri)
新代田FEVER

一般発売日:2019年10月26日(土)●チケットぴあ 0570-02-9999 t.pia.jp ( Pコード:166-683)
●ローソンチケット 0570-084-003 l-tike.com ( Lコード:72676)
●イープラス eplus.jp  (一般用URL:https://eplus.jp/arakajime/)
●LINE TICKET  https://ticket.line.me/

ー特典付きチケット先行メール予約受付ー
9月26日(水)12:00~10月6日(日)23:59
ワンマンライブチケットを先行前売メール予約受付中です。
氏名枚数をご記入の上、arakajime@gmail.com までメールお送り下さい。
公演当日、FEVER受付にて前売料金で対応致します。
特典:終演後日、ライブ音源(曲数未定)をメールにてプレゼント。

→終了致しました。

ホットスタッフ先行/プレイガイド先行受付中!
https://www.red-hot.ne.jp/play/detail.php?pid=py19310
→終了致しました。

主催:HOT STUFF PROMOTION  企画・制作:KI-NO Sound Records
INFO:HOT STUFF PROMOTION 03-5722-3022 www.red-hot.ne.jp

TBA……

 


 あらかじめ決められた恋人たちへ、約3年半ぶりのニューアルバム『……』(読み:リーダー)は、ゲストなし、歌モノなしのパーフェクティブ(=完全な)・インスト・アルバムとして完成した。シネマティックな音像、ダブを基調とする多彩なビート、そして鍵盤ハーモニカを主体としたメロウな旋律……デビュー作『釘』から池永正二=あら恋が追求してきた要素を、2015年から行動を共にするメンバーたちと改めて向き合った意欲作である。

 怒りや疑問をすぐに言語化し共有できるこのSNSの時代にあって、時事問題や日常に対してじっくりと考えること、悩むこと、安易に答えを出さずに試行錯誤すること――そういった「前向きな沈黙」や「思索」から得られる意義や価値を、歌詞のないインスト・バンドである利点を生かしてコンセプチュアルに表現。「起承転結」の4編全8曲、約60分の物語を、「沈黙」を示す三点リーダだけの大胆なタイトル『……』を添えてまとめ上げた。

 サウンドとしては、電子音楽やUKダブ~ベース・ミュジック、90‘Sオルタナティブ・ロックといった以前からのテイストに加えて、ミニマル・ミュージックやポストクラシカル、またピンク・フロイドなど、60~70年代のアート・ロックやサイケ・ロックも取り込んでいるのが本作の特徴である。全曲の作・編曲を手掛けるバンマスの池永は、「これまであまり聴いてこなかった」という60年代~70年代のポップ・ミュージックに触れ、特にその美意識に強烈な影響を受けたそうだ。10分前後の長尺曲が増えたこと、そして全編としてサイケデリックなイメージを纏っていることは、そうした影響からのフィードバックであると言えるだろう。“あら恋”のニュー・フェーズと言える先行シングル「count」のほか、重厚感のある「ヒズミ」、美しさの中に終末感が漂う「降っている」、オルタナ魂が炸裂したキャッチーな轟音ギター・ロック「ハレ」、変則的かつ現代的なビート・メイクの「neon」など、それぞれが旧来からの魅力と新たなエッセンスの融合が果たされた内容となっている。また、演奏面でも、2015年から続く6人体制により、メンバーそれぞれの個性がしっかりと反映された一体感のあるバンド・サウンドを獲得。そのことが逆説的に、池永本人のパーソナルなメッセージをより炙り出した形になっているのも本作のポイントのひとつである。

 商業音楽と括られるものがCDを媒体としたパッケージセールスからストリーミング・サービスへとシフトする中で、あら恋も本作よりストリーミング・サービスでの即時解禁がスタートする。気軽にスキップしたり好きな楽曲だけ聴いたりすることが容易い状況になったことを踏まえながらも、あら恋は敢えて作品としてのコンセプトにこだわり、長尺なインスト・サウンドを作り続けることを『……』により宣言した。それは反抗やカウンターといったものではなく、あら恋にとってはその方が「らしい」サウンドを構築できるという選択をしただけのことだ。だが、その美意識が、また音楽の聴き方に新たな幅を生み出す可能性も否定はできないのではないだろうか。

 さらに本作は、ポップ・ミュージックという概念がそのフォーマットの影響で変化していく時代の空気を巧みに反映しながら、インスト・バンドとして「音楽をやる意義、価値」といったあら恋の原点をしっかりと捉え直すことにも成功している。それでいて、ホッとするような親しみやすいムードと安らぎがその音からどうしても匂い立つのは、都市生活者としての立場から物事を考え続けてきた彼らの本質がそこにあるからであろう。活動歴は20年を超えたあら恋ではあるが、すべての変化を全肯定したり全否定したりすることなく、沈黙を恐れず考え続けたことで生まれたこの真摯かつ情熱的なアルバムは、彼らにとって最大の転換点と言えるのだ。
(文・森樹)

 

: Profile :

 池永正二をリーダーとするシネマティック・インストDUBユニット。1997年、池永のソロユニットとして大阪で活動を開始。2008年に上京すると、以降はバンド編成での活動に移行する。現在は池永正二(鍵盤ハーモニカ、エレクトロニクス)、劔樹人(ベース)、クリテツ(テルミン、パーカッションetc)、オータケコーハン(ギター)、GOTO(ドラム)、ベントラーカオル(キーボード)、石本聡(DUB PA)の7名に、PAを加えた8人がコアメンバー。

 鍵盤ハーモニカによるノスタルジックなメロディを、映像的なサウンドの中で響かせるのが持ち味。ライブでは、池永の咆哮、フィードバックノイズなどを伴った轟音によるパフォーマンスで全国のフェスやフロアを沸かせている。

 映画『宮本から君へ』(9月公開)や『ブルーアワーにぶっ飛ばす』(10月公開・音楽監修)など、劇伴作家としても活躍する池永のほか、メンバーの個人活動も非常に多彩。2020年にはバンドとしてワンマンツアーを開催予定である。

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